11/16-17「金澤町家巡遊2024」
「金澤町家巡遊2024」
香林坊周辺 まちなかの町家
11/16(土)・17(日)10:00-17:00
■申込開始 11/8(金)10:00-
https://kanazawa-machiya.net/mj/now/
●まちなかの町家
今年の町家巡遊は、存続継承が求められている「工房ひょんの木」を拠点に、香林坊周辺の町家を巡ります。工房ひょんの木は、建物・庭・土塀など、往時の武士地の伝統的な形をそのまま残す、大変貴重な屋敷構えです。ビルや駐車場などの土地利用が進んだ香林坊という場所で、それらを大切に存続させながら生き生きと活用されている姿は、金沢という歴史都市とそこに住む人や訪ねる人にとって、代えがたい価値であると考えます。このような町家が壊されることなく、金沢の魅力に末長く貢献されることを心より願いながら、ぜひ一度この素敵な町家をご覧いただきたく、大勢の方のお運びをお待ち申し上げます。
●拠点町家●
工房ひょんの木
(旧野村家住宅主屋)
11/16(土)・17(日)10:00-17:00公開
香林坊2-5-29
1922年建築、1928年増築
2014年国登録有形文化財に登録
国登録有形文化財 建造物
金沢らしい特色のある近代和風住宅です。主屋は土塀に囲まれた敷地の中ほどに建ち、その前後には緑豊かな庭があります。武家住宅の名残りを大いに感じる外観で、2階の正面の壁は梁組を化粧で現すアズマダチと呼ばれる意匠。1階の奥には土縁のある8畳の座敷が並び、2階には彫刻欄間や青色の壁が華やかな、瀟酒な意匠の座敷があります。
●ワークショップ●工房ひょんの木にて
●11/16(土)10:15-12:00頃
「関守石作り」
講師:中田祐貴(兼六造園)
定員10名 参加費1000円 予約可
石に棕櫚の縄を縛って、結界となる関守石を作ります。
結界はもちろん、オブジェにしても。
中田祐貴(なかたゆうき)
1980年金沢市生まれ。庭師・樹木医。(有)兼六造園代表取締役。金沢工業大学建築学科・金沢職人大学校(造園、修復専攻科)卒業。土木系コンサルタントを経て家業を継ぎ、作庭や維持管理・樹木治療にも携わる。
●11/16(土)
①13:00- ②13:30- ③14:00- ④14:30-
⑤15:00- ⑥15:30- ⑦16:00-
「身近なものを漆で変身させよう!」
講師:名雪園代(漆芸作家)
定員5名 1000円 予約可
変身材料として石のご用意はあります。ご自分の石や小物、カトラリーなどの持ち込みも可。※漆を塗れないものもあります。※場合によっては漆にかぶれることがある点をご了承ください。※午前中は金継ぎ教室を開催。見学のみ可。
●11/17(日)
①10:00~ ②12:00~ ③14:00~ ④16:00~
「九谷焼赤絵絵付け体験」
講師:工房ひょんの木
定員7名 1500円 予約可
三寸の丸皿に赤絵で絵付けできます。
※完成後引き取りまたは着払いで発送
●建物や庭のお話●
●11/16(土)13:30~
「改修設計者による建物の話」
講師:髙川順正(有限会社金沢設計)
無料 予約不要
工房ひょんの木を改修設計された設計士・高川順正さんに建物の解説をしていただけます。予約なしで自由にご参加いただけます。
髙川順正(たかがわじゅんせい)
1956年金沢市生まれ。有限会社金沢設計代表取締役。一級建築士。歴史的建造物修復士。1979年武蔵工業大学建築学科卒業、株式会社建築企画(現・三宅伸秀建築研究所)入社。1983年株式会社ヒゲウコン建築事務所入社。1996年より金沢設計を共同経営。2004年有限会社金沢設計に改組。古民家再生を中心に手がける。
●11/17(日)10:30~11:30頃
「鍔隆弘先生の庭の話」
講師:鍔 隆弘(金沢美術工芸大学教授)
無料 予約可
鍔 隆弘(つばたかひろ)
1962年金沢市生まれ。ランドスケープアーキテクト。金沢美術工芸大学ホリスティックデザイン専攻教授。環境調査の業務経験後、アルプ設計室で緑地や建物の設計を担当。独立後は大乗寺丘陵総合公園など緑地設計に関わる。現在は公園緑地庭園の設計、城下町の日本庭園の調査や維持管理活動、街並調査研究にも携わる。
●町家ツアー●
●11/16(土)10:00~11:30頃
「生き字引の建具屋さんと町内を歩く」
ガイド:西田守男(建具職人)
要予約 定員10名 1000円(お土産付き)
ひょんの木のご近所さん、建具屋の西田さんによる町内ツアー。香林坊の今昔を知る西田さんに町内を案内していただいた後、松声庵の中を見学します。
西田守男(にしだもりお)
1943年生まれ。建具職人。中学卒業後に家業を継ぎ、職人歴65年。茶室も含めた自邸の増改築を自ら手がけた。数寄屋建築に造詣が深く、茶道も嗜み、金沢職人大学校の茶道講師も務める。
●11/16(土)14:00~15:30頃
「長町の『時』の重なりを歩く」
ガイド:髙橋元貴(金沢工業大学講師)
下坂裕美(建築デザイン事務所川川代表)
要予約 定員10名 1000円(お土産付き)
武家屋敷跡として知られる長町界隈はどのような歴史を重ねてきたのか。現在の町並みや建物のなかに、そのいくつもの「時」を読みとりながら歩きます。
髙橋元貴(たかはしげんき)
1986年生まれ。金沢工業大学建築学部建築学科講師。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻助教を経て、2022年より現職。専門は建築史・都市史。都市および建築の歴史を、実測調査や図像史料、古文書の読解を通して研究。著書に『江戸町人地の空間史ー都市の維持と存続』(東京大学出版会、2018年)など。
下坂裕美(しもさかゆみ)
1989年生まれ。一級建築士。建築デザイン事務所
川川代表。あとりいえ。所属。大学院で都市
史を専攻し、沼地や島嶼について研究。清水建設設計
部に勤めた後、2022年より拠点を金沢に移し、町家改修などに携わる。
●11/17(日)10:00~11:30頃
「加賀藩重臣前田土佐守家のお屋敷跡を歩く」
ガイド:竹松幸香(前田土佐守家資料館副館長兼学芸員)
要予約 定員10名 1000円
(前田土佐守家資料館所蔵資料の複製「金沢城下絵図」付き)
高岡町の現在マンションや住宅が並ぶあたり一帯に、加賀藩重臣・前田土佐守家の屋敷がありました。1630年には既にあったようで、延宝期(1673-1681年)の城下絵図では約3000坪(約9900㎡)の広い敷地があったとか。400年ほど前の武士たちの生活に思いを馳せながら、屋敷跡とその周辺を歩きます。
●11/17(日)13:30~15:00頃
「町家散歩 香林坊~高岡町」
ガイド:坂本英之(金沢美術工芸大学名誉教授)
要予約 定員10名 1000円(コトリワインのドリンク付き)
海外生活が長いアーティストの住居を拝見し、松声庵の前を通って、コトリワインで改修設計をした山本周さんにご案内いただきます。
坂本英之(さかもとひでゆき)
1954年生まれ。金沢美術工芸大学名誉教授。ドイツのシュトゥットガルト大学都市デザイン研究所客員研究員を経て、シュタットバウ・アトリエに勤務。1995年に帰国し、金沢美術工芸大学で教え始める。2003年より2020年まで同大環境デザイン専攻教授。NPO法人金澤町家研究会理事。金沢職人大学校理事長・学校長。
●喫茶とおやつ●
「縁側喫茶 豆月」
11/16(土)・17(日)10:00-17:00
工房ひょんの木 縁側にて
東山二丁目の町家の豆カフェ・豆月さんが、会期中限定で縁側に出店してくださいます。ふ~ふぅ~、身体温まるスープやコーヒー、しっとりエアリーなシフォンケーキなど、どうぞのんびりお楽しみください。
お品書き
冬の日替わり豆スープ・ハンドドリップコーヒー・お豆腐のシフォンケーキ
HUG mitten WORKSの黒瓦クッキーも販売します。
●公開町家shop
コトリワイン
高岡町12-15
tel. 076-204-7002
11/16(土)・17(日)11:00-16:00 公開
昭和初期に建てられた近代和風住宅を改修し、欧風料理とワインの店として営業。通常は夕方からの営業ですが、町家巡遊期間中のみ昼間もオープン。限定数ながら、ワインやチーズ、ソフトドリンクも注文できます。建物見学のみも可。庭や床下に眠っていた石や石臼、石垣などを使ったアプローチも見どころ。
コトリワイン 建物解説
11/17(日)13:00-16:00
改修設計をされた山本周さんによる建物説明あり。
山本周(やまもとしゅう)
1985年新潟県生まれ。2009年金沢美術工芸大学大学院修了。2009年より2015年まで長谷川豪建築設計事務所に勤務。2018年より金沢美術工芸大学非常勤講師、2021年より金沢工業大学非常勤講師を務める。金沢市の住民が作り出した風景を収集し、本にまとめる「金沢民景」の活動も行っている。
尚榮堂
高岡町9-24
tel. 076-221-5589
11/16(土)・17(日)10:00-16:00 公開
町家の活版印刷所。壁一面に並ぶ活字は壮観。活版印刷で名刺やハガキなどの印刷をお願いできます。活版印刷によるオリジナル商品も作られています。看板猫はすみれさん。